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成果評価制度の落とし穴 [仕事]

少し前に電気大手の日立が年功序列制度を廃止して成果評価制度に移行すると聞きました。
私が前に勤めていた会社も電気大手で、しかも早い段階で成果評価制度を導入しました。
確かに年功序列制度の時代のオジサン達で高給取りで仕事しない人が多かったのも事実です。
しかし成果評価制度には経験者の私だからわかる落とし穴があります。

問題は目標設定をする社員、査定をするその社員の上司の両方にあると思います。

まずは査定をする側ですが、問題はふたつのパターンに分かれます。
ひとつは査定の仕方を理解していない上司がいること、私の場合特に感じたことです。
上司は一生懸命に私を昇級させようとはしてくれていたのだと私は信じます。
しかし私は一向に昇級せずに仕事内容のレベルが低い人よりも低いポジションにいました。
上司が昇級させる仕組みを理解していなかったのが原因でした。

成果評価制度の場合、半期毎の成果結果を上司との面談で話しあわれることになっていました。
その中で自分の半期の成果に対してどのような評価がされたのか、説明を受けるていました。
昇級出来なかった原因等を聞くことが出来るのですが、私の上司の回答は曖昧でした。
上げようとはしたのだけどこう言う結果になったとだけしか言いません。
組合の代議員をしていたこともあって私の方が昇給の仕組みを理解していました。
何度説明しても半期毎の面談の度に同じ結果、泣きそうになったこともありました。

その大きな原因はその上司自信が上司から良い評価をされ続けて、順調に昇級したので
まるで年功序列制度のように何もしなくても時が経てば昇級していくのだと思い込んでいるのです。
悪気でも贔屓でもなく、上司の勉強不足で前進できない問題がひとつあります。

それと上司側の原因で一番最悪なのはやはり贔屓なのです。
本当なら成果により平等に評価されるはずが、査定をする側も人間ですから、
どうしても好きな部下、嫌いな部下、どちらでもない部下と分かれてしまいます。
私の場合、ゴマ刷りも出来ないし、媚びるようなことも苦手で、プライベートで上司と
付き合うようなことも無かったので、好きでもないが、普通に仕事はするので嫌われもしない、
そう言うどうでも良い社員扱いをされている感じもしていました。
どうしても上司のさじ加減ひとつで運命が分かれてしまうという問題もあります。

そして自分達の側にも問題が無いわけではありません。
それは明らかに達成可能な目標を立てて、半年後に成果達成を報告する社員がいること。
低い目標を立てて達成させてアピールするか、高い目標を立てて努力したが達成できず、
その目標の高低を理解している上司が査定するなら平等と言えますが、
多くの場合はちゃんと中身を見ずに安易に達成した方を褒める上司が多いのです。

世渡りの上手い人は低い目標を立てて達成させて、上司とも上手く付き合って、
そうすれば大したことをしなくてもどんどん昇級して、今度は査定をする側になる。
そうやって成り上がった奴に限って、その制度を職権乱用のように使って
偏った評価で社員の格差を広げて、平気な顔をしている、そう言う人もいるのが事実です。

だから必ずしも成果評価制度が良い仕組みとは言えません。
経験した人間だからこそわかる落とし穴です。
本当に平等に評価をするなら社員とは無関係の第三者に査定をさせるのが良いですが、
それが無理と言うことも私にはわかります。
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